鹿をイメージしてください

と、言われたら

どんな風にイメージしますか?

立派な三段角の牡鹿、可愛らしい子鹿、色々ありますね

ところでその鹿、もぐもぐしていませんでしたか?

鹿は反芻動物と呼ばれる動物で

いわば、牛や山羊や羊たちと仲間です(あと、キリンやヌー、アンテロープとか、、)

彼らもイメージすると大概何かをもぐもぐしているのではないでしょうか

彼らは草を食べ生きていくことに特化した生き物で

頭の中でそうしているように、常に草をモグモグして(反芻して)

食べ、消化して生きています

しかし、あなたが仮に固い笹の葉をよーくモグモグして飲み込んでも

次の日には必ずお腹が痛くなる原因として

それら植物がとても消化しにくい事にあります

では彼らはどのように消化しているのか?というと

それは特殊な胃の構造にあります

端的にいうと4つの胃を持っており、そこにいる微生物に発酵分解してもらい

栄養を取っています

彼らが主食とする草は殆どが食物繊維です

その硬い繊維を彼ら反芻動物を含め多くの生き物は消化できません(もちろん人間も)

硬い食物繊維を分解できるのはそう微生物たちです

そこでその微生物をお腹の中に飼う事にしたのが彼ら反芻動物で

大きな胃をいくつも持ち、それを発酵タンクとして微生物に分解してもらい

栄養を得ていると現在は考えられています

すごい事です、、、

そうして、植物から草食動物へ、そして肉食動物へと命がつながって行き

循環してくのですからもう感嘆します

ですが我々が頂きお肉にする時少し気をつけなければいけない事があります

それは発酵には熱が伴うという事です

条件さえ整えば70度を超えることもある程です

鹿が生きている間はとても繊細にコントロールされていて

そのようなことはないのですが

命をいただいた後はそうも行きません

せっかくのお肉が内側から焼けてくる(痛んでくる)ということが起こってしまいます

せっかくいただくのですから、持っている美味しさを出来るならば一ミリたりとも失わずにおきたい物です

そこで我々は命をいただいてから、15分以内に腹を開き、代わりに氷を入れます

とても気を使う事ですし、大変な手間はかかりますが

それによって美味しくなるのであれば、やらない手はありません

命を頂くなら

出来るだけ美味しく、感謝して

今後とも色々なことを探っていきたいと思います