「育てる」と「育つ」

今年から

再びひよこを育てています

なぜ、再びなのかは少し置いておいて

生まれてきたばかりのひよこは

本当にひよっこで

外のものが、力を貸してやらないと

寒さや、飢えですぐに死んでしまうでしょう

そう考えると

とても暖かいところに入れて

栄養満点の餌をあげたくなります

米糠や雑穀など毎日たっぷりあげれば

すくすくと大きくなることでしょう

でもそこにはいつも少し違和感があって

彼らは、本当にそれが食べたいのでしょうか

実際野生には

そんなに栄養価の高いものはそうそう無いですし

もちろんあれば

食べると思いますが

本当に体が求めているものなのかなと思います

実際にひよこを育養箱から出してみると

落ち葉をつついたり、泥を食べたり、砂を食べたり

草を食べたり

そんな時、僕たちが育てようと与える餌と

彼らが本能的に求める食物は違うなぁと思います

それはその時の体調や月齢によっても違うことだと思いますし

狙って今体に必要なものをそのタイミングで与えるのは

難しいなとも思います

そこは生き物として

家畜を「育てる」と野生の生き物が「育つ」の間にある壁なのかな

という気がして

どちらも必要ではあります、大事ですが

超えられないものがあるなと感じます

野生は厳しいです

沢山のふるいにかけられて

大きくなれるのは、ほんの一握りしかいません

しかしそこをくぐり抜けてきた生き物のパワーというのは

大変力強く、そういったものと触れ合う、そういった野生動物を獲り食べる

ということは生き物として

ごく自然なことで、正しいことのように僕の感覚ではありますが

強く感じます