山から下ろしてきた
獣は、一度、生きている状態で綺麗に洗う必要があります
彼らが住んでいる環境は豊かでありながらも
厳しく、そこから頂いてきた獣には
その中で生き抜いてきた逞しさの証が残されています
イノシシなどは
体に泥を塗って体に付く虫を避けたり
体温を調節したりする習性があります
(イノシシが体の泥を擦り付けた跡)
鹿は恋の季節になると、ただただ広い山の中で
存在を気付いて貰おうと
体に自らの臭いを混ぜ込んだ泥を塗ったり
と言う事をします
どれも、長い年月の中で
彼らが培ってきた知恵であり、逞しさであるので
その生きる力の強さに感動し、尊敬します
ですが
食肉にしてゆく過程では、それは
臭みに繋がったり、衛生を妨げるものとなってしまいます
感謝し、本当に美味しくいただくには
徹底的に洗い流さねばなりません
ジビエは臭みや、癖が強いと言われることがありますが
外側についている汚れや、臭いを捌いてゆく中で
お肉に移してしまうことにも原因があります
隅々まで丁寧に洗い、剥皮し精肉していく過程で
徹底的にそういったものをお肉に付けない
こうして作った、野生のお肉は
癖や臭みはなく、純粋なお肉の味や
野生の旨味、香りといったものを感じられ
本当に美味しいです
素晴らしく、本当に恵みであるなと感謝します
また、こういったことを
丁寧にできるのも、生捕りの
良さなのだと感じます